冬のボーナスが入ったら、「何に使おうか」と考える人も多いでしょう。使い道に迷ったら、リフォーム費用に充てるのも1つの方法です。
今回は、経験豊富な建築施工管理技士の視点から、冬のボーナスでリフォームするメリットやおすすめのリフォーム内容などを解説します。
冬のボーナスをリフォームに充てるメリット
冬のボーナスを使ってリフォームすると、次のようなメリットが期待できます。
- 資金計画を立てやすい
- お得にリフォームできる可能性がある
- 節税につながる可能性がある
- 快適性が向上する
ボーナスはまとまった金額で支給されるので、リフォーム内容によっては全額をボーナスで支払えます。ローンを組む場合も、はじめに支払う金額が多ければ、借入額を減らすことが可能です。
冬のボーナスの時期は、リフォーム・建設業界の閑散期にあたります。そのため、お得なキャンペーンで顧客獲得を狙う業者もあり、ほかの時期より安価にリフォームできるかもしれません。また、年内にリフォームが完了すれば、その年の住宅ローン控除など、税制優遇を受けられる場合もあります。
リフォームで設備が新しくなれば、住宅の快適性も向上します。特に、断熱性能を高めるリフォームは、施工後すぐに効果を実感しやすいのでおすすめです。
冬のボーナスでリフォームするならどこ？
冬のボーナスを活用したリフォームは、どういった箇所に行うとよいのでしょうか。おすすめのリフォーム内容を紹介します。
浴室・洗面所・トイレ
浴室や洗面所、トイレなどは、冬に特に冷え込みやすい場所です。断熱材を入れる、暖房機能付き設備を導入するなどの施工で、寒い日も快適に使用できます。また、高齢者を中心に多い、「ヒートショック」防止にもなります。
窓の断熱
内窓の設置、断熱窓への交換などを行うと、暖房効率が向上します。窓付近の結露、それによるカビの発生も抑えられるので、一石二鳥です。
給湯器の交換
給湯器は1年を通して活躍するものですが、特に寒い時期に故障すると、困ることが多くあります。冬のボーナスのタイミングで新しく性能のよい給湯器に交換すれば、真冬の故障リスクを低減できます。さらに、光熱費の削減も期待できるでしょう。
その他
冬のボーナスを活用したリフォームは、「費用が高すぎない内容」、「すぐに効果が実感できる、断熱性能を高める内容」がおすすめです。上記3つのほかにも、以下のようなリフォームは高い満足感を得やすいといえます。
- リビング、キッチンの床張り替え
- 食器洗い乾燥機の導入
- 玄関ドアの交換 など
この時期を避けたほうがよいリフォーム内容は
冬場は著しい気温低下や、凍結・積雪などが起こる可能性があります。天候の影響を受けやすい外壁塗装や屋根工事は、冬場を避けて行ったほうがよいという意見も多いです。
また、窓や壁を大きく撤去する大規模なリフォームも、工事期間中に室内が非常に寒くなるので、ボーナスが入っても冬に行うのは避けたほうがよいです。
しかし、真冬でも比較的温暖な地域では、外壁塗装や外構といった屋外の施工を行うことも少なくありません。冬ならではのメリットもあるので、お住まいの地域やボーナスの額、住宅の状態などを加味して、リフォーム内容を決めましょう。
冬のボーナスでリフォームする際の注意点
冬のボーナスを使ったリフォームを納得できるものにするために、注意したい3つのポイントがあります。
計画は早めに立てておく
冬のボーナスが支給されるのは、一般的に12月です。スムーズに施工を開始できるよう、ボーナスの時期から逆算し、施工内容や業者選び、見積もり依頼などの計画は早めに立てておく必要があります。
信頼できる業者に依頼する
施工可能な内容や費用、仕上がりなどは、リフォーム業者によってさまざまです。安易に選ぶと施工不良などのトラブルが起こる恐れもあるので、業者選びは慎重に行いましょう。
リフォームは、リフォーム会社やハウスメーカー、地域の工務店などが行ってくれます。住宅を建てる際に依頼した業者に相談するのもよいですし、近隣の数社から相見積もりを取って、比較・検討するのもおすすめです。
デメリットがあることも把握しておく
冬ならではのメリットもあれば、当然デメリットも存在します。屋内のリフォームは気温や天候の影響を受けにくいものの、資材の運び込みや業者の出入りで、冷え込みやすくなるのは大きなデメリットです。また、「寒いからあまり換気ができない」、「寒さで職人の作業効率が低下する」など、ほかの時期にはあまりないデメリットの可能性も、事前に把握しておきましょう。
冬のボーナスを使ったリフォームに関するよくある質問
最後に、冬のボーナスを活用したリフォームで、よくある質問をまとめました。
Q：なぜ冬は費用が抑えやすいのですか？
A：業界の閑散期にあたるからです。
リフォームの需要が高まるのは春と秋で、冬場は閑散期だといわれています。需要の低迷により、リフォーム会社は「少しでも仕事を確保しよう」と考えるため、通常よりも安価に施工してくれることも多くなります。
Q：リフォーム費用はボーナスだけで足りますか？
A：ボーナス支給額、リフォーム内容によります。
ボーナスの額は企業によりますし、リフォーム費用も内容によって非常に幅があります。一概に「足りる」とはいえませんが、まとまった金額を一度に支払いやすいことには変わりないでしょう。
Q：相見積もりでやってはいけないことは？
A：トラブルにつながるような行為は、全般NGです。
他社の見積もり書をそのまま見せる、高圧的な値下げ要求をする、何度も条件を変更する、業者を競わせるなど、トラブルの元になりそうな行為は避けましょう。また、最終的に依頼しない業者に、断りの連絡を入れるのもマナーです。
まとめ
冬のボーナスでリフォームをするなら、断熱性能を上げる内容がおすすめです。屋内の施工は、冬場でも気候の影響を受けにくく、スムーズに進められます。
家庭で相談し、「どこを、どのように」リフォームするのかを決めるなど、計画は早めに立てましょう。
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