外壁塗装の注意点|失敗例とその回避策・知っておくべきポイント【建築施工管理技士監修】

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外壁塗装は100万円前後の大きな出費になるため、絶対に失敗したくないもの。それなのに「思っていた仕上がりと違う」「数年で塗装が剥がれてきた」といった声をよく耳にします。


業者選びや施工時期の判断を間違えると、高額な費用をかけても満足できない結果になりかねません。


そこで今回は、外壁塗装でよくある失敗例と、それを避けるための具体的な対策をお伝えします。


外壁塗装でよくある失敗例

まずは、実際にどんな失敗が多いのか見ていきましょう。


塗装後すぐに剥がれや色あせが起きる


施工から2〜3年で塗装が剥がれたり、色あせが目立ち始めたりするケースがあります。


原因として多いのが下地処理の手抜きです。高圧洗浄やケレン作業を十分に行わないと、塗料が外壁にしっかり密着しません。本来なら10年以上持つはずの塗装が数年でダメになると、再び高額な費用がかかってしまいます。


見積もりと実際の費用が大きく異なる


最初に提示された金額と、最終的な請求額が30万円以上も違っていた、という話も珍しくありません。


「追加工事が必要になりました」と言われても、素人には本当に必要なのか判断がつきにくいものです。中には、最初は安い金額を提示して契約させ、後から次々と追加費用を請求してくる業者もいます。


施工中・施工後に近隣トラブルが発生


足場を組む音や高圧洗浄の水しぶき、塗料の臭い。外壁塗装の工事は、想像以上に周囲への影響があります。


業者が事前に近隣への挨拶回りをしていなかったために、クレームに発展してしまうケースもあります。工事が終わった後も近所付き合いは続くわけですから、トラブルは避けたいところです。


仕上がりにムラや塗り残しがある


遠目には気づかなくても、近くで見ると塗りムラがあったり、細かい部分が塗り残されていたりなどのトラブルが多いです。


こうした施工不良は見た目の問題だけでなく、塗装の保護機能も低下させます。工期短縮のために必要な工程を省いたり、経験の浅い職人に任せたりすると起こりがちな問題です。


外壁塗装の失敗を防ぐための注意点

失敗例を踏まえて、具体的にどう対策すればいいのか整理します。


業者選びは慎重に行う


業者選びで「8割が決まる」と言っても過言ではありません。


価格だけで判断するのは危険です。これまでの施工実績、実際に依頼した人の口コミ、担当者の対応の丁寧さをチェックしましょう。


建設業許可や塗装技能士といった資格の有無も確認ポイントです。極端に安い見積もりには、それなりの理由があると考えたほうがいいでしょう。


見積もり内容を細かく確認する


見積書を受け取ったら、一つひとつの項目をしっかりチェックします。


  • どのメーカーのどんなグレードの塗料を使うのか
  • 塗装面積は何㎡なのか
  • 各工程にいくらかかるのか など


これらが具体的に記載されていることが大切です。「外壁塗装一式」のように詳細が書かれていない見積書は避けたほうが無難です。


施工時期を適切に選ぶ


外壁塗装に向いているのは、気温が安定して湿度の低い春と秋です。


真夏は塗料が早く乾きすぎて密着不良を起こすことがあり、真冬は気温が低すぎて塗料が十分に硬化しないことがあります。ただ最近は性能の高い塗料も増えてきて、季節による影響は以前ほど大きくなくなっています。


使用する塗料の種類と特徴を理解する


塗料には主に「アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、無機系」があります。


価格が安いアクリル系は耐用年数が5〜7年程度と短く、頻繁に塗り替えが必要です。フッ素系や無機系は初期費用こそ高いものの、15〜20年以上もつため長い目で見れば経済的かもしれません。シリコン系は価格と性能のバランスがよく、現在最も選ばれている塗料です。


契約前に保証内容を確認する


工事が終わってから「保証がない」では遅すぎます。


契約前に保証期間は何年か、どんな不具合が対象になるのか、定期点検はあるのか、といった点を必ず確認してください。口約束ではなく、書面で残してもらうことも忘れずにしましょう。


外壁塗装の注意点!適切な実施時期も大切


「まだ大丈夫」と先延ばしにしていると、取り返しのつかないダメージが進行していることもあります。


たとえば、外壁を触ったときに白い粉がつくチョーキング現象は、塗膜が劣化している証拠です。


ひび割れが目立ってきたり、コケやカビが広がってきたりしたら、防水性能が落ちているサインです。放置していると雨水が建物内部に侵入し始めます。そうなると外壁塗装だけでは済まず、柱や梁の補修、断熱材の交換といった大規模工事が必要になるでしょう。


前回の塗装から10年以上経っているなら、一度プロに点検してもらうことをおすすめします。


外壁塗装によくある質問【FAQ】

外壁塗装を検討している方から、とくに多く寄せられる質問をまとめました。


Q.外壁塗装の費用相場はどのくらいですか?


A.30坪程度の一般的な戸建住宅で、70万円から150万円程度が目安です。


家の大きさや使う塗料のグレードによって幅があります。極端に安い見積もりには注意が必要ですが、高ければいいというわけでもありません。


Q.外壁塗装の工期はどのくらいかかりますか?


A.標準的な住宅なら10日から2週間程度です。


ただし天候に左右されるため、雨が続けばその分延びます。下地の補修が広範囲に必要な場合も、予定より時間がかかることがあります。


Q.外壁塗装中は家にいなければいけませんか?


A.基本的には留守でも大丈夫です。


ただし工事開始日と完了日、中間の確認時には立ち会いをお願いされることがあります。どのタイミングで立ち会いが必要か、事前に業者に確認しておくとスムーズです。


まとめ


外壁塗装は決して安い買い物ではありません。だからこそ、業者選びから施工時期、塗料の選定まで、一つひとつ慎重に判断していく必要があります。


見積もりの細かい確認や保証内容のチェックを怠らず、納得のいく形で工事を進めていきましょう。


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