金属屋根への葺き替え・カバー工法|最適な選び方と費用【建築施工管理技士監修】

屋根のリフォームを検討していると、「金属屋根ってどうなんだろう?」と気になりませんか?


実際、耐久性が高くて地震にも強いことから、最近選ぶ人が増えています。ただ、葺き替えとカバー工法の違いや、実際にかかる費用など、わからないことも多いでしょう。


そこで今回は、複数の屋根工事をおこなってきた経験から、金属屋根リフォームで押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。


金属屋根の主な種類

金属屋根の主な種類は「ガルバリウム鋼板」「ジンカリウム鋼板」「トタン屋根」があって、それぞれ特徴が違います。


今一番人気なのが「ガルバリウム鋼板」です。アルミと亜鉛の合金でメッキされていて錆びに強く、しかも軽いのが特徴的です。


瓦屋根の約10分の1の重さなので、建物への負担が減って耐震性も上がります。価格と性能のバランスが取れていて、多くの現場で使われています。


「ジンカリウム鋼板」はガルバリウムの改良版で、表面に石粒がコーティングされているのが特徴的です。


雨音が気になりにくく、見た目のバリエーションも豊富です。少し予算に余裕があるなら検討する価値があります。


「トタン屋根」は昔ながらの金属屋根です。


価格は安いのですが錆びやすくて、10〜20年ごとに塗り直しが必要です。今は住宅よりも倉庫などで使われることが多いですね。


葺き替えとカバー工法、どっちを選ぶ?


金属屋根のリフォームには、2つの方法があります。


葺き替えは、今の屋根を全部取り外して新しくする方法です。下地の状態をしっかり確認できるので、傷んでいる部分も直せます。


ただ、撤去費用や廃材処分費がかかるため、工事費用は高めになります。

カバー工法は、今の屋根の上に新しい金属屋根を重ねる方法です。撤去しないので工期が短く、費用も抑えられます。二重になることで、断熱性や遮音性が良くなるメリットもあります。


屋根の状態が良ければカバー工法でコストを抑えられますが、築30年以上経っていたり、雨漏りがあったり、瓦屋根から変更する場合は葺き替えの方が安心です。


まずは業者に見てもらって判断するのがいいでしょう。


金属屋根のメリットとデメリット

正直なところ、金属屋根は良いところばかりじゃないので、両方知っておきましょう。


メリットは、何といっても軽さと耐久性です。


ガルバリウム鋼板なら20〜30年持ちます。複雑な形の屋根にも対応できて、カラーも選べます。地震対策としても効果的です。


デメリットは雨音が響きやすいことです。


大雨の日は、ちょっと気になるかもしれません。気になる方は、断熱材一体型や石粒付きの製品を選ぶと、デメリットの回避が可能です。また、断熱をしっかりしないと夏場に暑くなりやすいので、施工時の対策が大切です。


気になる金属屋根の費用相場


30坪程度の住宅で考えると、カバー工法なら80万円〜120万円くらいが相場です。足場代から屋根材、施工費まで含めた金額です。


ジンカリウム鋼板など高性能な材料だと、100万円〜150万円程度になります。


葺き替えだと、120万円〜200万円が目安です。撤去費用と処分費が加わるので、カバー工法より30〜50万円ほど高くなります。


ただし、瓦屋根からの変更だと、重い瓦の処分費がかかってさらに上がることもあります。


業者の中には一般相場より安く見積もりを出すケースがあります。この場合、材料をケチっていたり、必要な工程を省いている可能性があるので気をつけましょう。


金属屋根にリフォーム後「すぐ雨漏りする」「雨音がひどくて眠れない」といった苦情もよく聞きます。


金属屋根にリフォームしたい!信頼できる業者の選び方


施工実績が豊富で、金属屋根の工事経験がある業者を選びましょう。ホームページで施工事例をチェックしたり、建設業許可を持っているか確認してください。


見積書は細かく書いてあるか、必ず確認してください。「一式」ばかりの見積もりだと、後から追加費用が出てくることもあります。


材料のメーカー名や保証期間が、しっかり書かれているかチェックしましょう。


また、工事後の保証も大事なポイントです。一般的には10年程度の施工保証が付きます。メーカー保証と施工保証、両方あるか確認しておくと安心です。


金属屋根リフォームによくある質問(FAQ)

金属屋根にリフォームをするべきか、気になる疑問はありませんか?依頼前によく当事務所に寄せられる質問をまとめました。


Q.金属屋根は夏場に暑くなるって本当ですか?


A.昔の金属屋根はそういう面もありましたが、今は断熱材一体型が主流です。


きちんと施工すれば、瓦屋根と同じくらいの断熱性能が出ます。また、遮熱塗料でコーティングされた製品を選ぶのも効果的です。


Q.カバー工法だと将来困ることはありませんか?


A.20〜30年は問題なく使えます。


ただし、次にリフォームするときは二重になった屋根を一度に撤去するので、通常より費用がかかります。その点も考えて選んでください。


Q.メンテナンスはどのくらい必要ですか?


A.ガルバリウム鋼板なら、10〜15年に一度の塗装が目安です。


海の近くだと、もう少し早めの点検が必要になる可能性があります。錆びや色褪せが目立ってきたら、早めに業者に相談しましょう。


まとめ


金属屋根は軽くて地震に強く、長持ちするのが魅力です。葺き替えとカバー工法は屋根の状態や予算次第で仕上がりが変わってきます。


住宅や住む環境によって金属屋根の良し悪しは変わってくるので、経験豊富な業者に相談して、安心して長く暮らせる屋根を手に入れましょう。


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