外壁などに施される「コーキング」には、実は重要な役割があります。外壁コーキングの再工事は、どのようなタイミング・方法で行われるのでしょうか。
今回は、外壁コーキングに関するさまざまな情報をお届けします。
外壁コーキングとは
コーキングとは、サイディングボードのすき間やサッシ周りに施工する、弾性のあるゴムのような素材です。業者によっては「シーリング」と呼ぶこともあります。コーキングとシーリングの意味は厳密には違いますが、住宅工事ではどちらも同義で使用されるケースが多いです。
コーキングは外壁のほか、配管やパイプ周り、キッチン周り、浴室など、屋内外のさまざまな場所に使用されています。
外壁コーキングの役割
外壁コーキングには、大きく3つの役割があります。
すき間を埋める
外壁に使用するサイディングボードなどは、コーキングがないとボードとボードのあいだにすき間ができてしまい、雨水の浸入などの原因となります。コーキングはすき間を埋め、住宅の寿命を延ばすことに貢献します。
緩衝・ひび割れ防止
弾力と伸縮性のあるコーキングをボードのあいだに充填すると、クッションの役割を果たします。地震などの揺れや、外気の温度差による膨張・伸縮でボード同士がぶつかってダメージでひび割れないための緩衝材としても、外壁コーキングは欠かせません。
その他
コーキングには、補修の役割もあります。万一外壁材にひび割れが発生した場合、放置すると雨水が浸入してしまいます。防水シートがあっても、長期間そのままだと建物の構造部まで浸水する可能性は高いです。そのため、コーキングでひび割れを埋めて対処します。
外壁コーキングの工事を行う目安
外壁コーキングの工事は、いつ行えばよいのでしょうか。寿命・コーキングの状態という2つの観点から解説します。
寿命を迎えた
コーキングの寿命は5~10年といわれています。後述するようなトラブルがなければ、10年を目安に外壁の点検・メンテナンスのタイミングで工事するのがおすすめです。しかし、コーキングは劣化しやすく、10年未満でも補修を行ったほうがよい場合もあるので、臨機応変に対処しましょう。
ひび割れしている
劣化のサインの1つが、ひび割れです。屋外で紫外線にさらされ続けると、コーキングに含まれる可塑剤(かそざい)が気化してしまい、ひび割れが起こります。
ひび割れを放置すると雨水が侵入したり、ひび割れの度合いがさらに酷くなることもあります。特に、直射日光が当たりやすい南面は注意が必要です。
肉やせしている
肉やせは、コーキングが細くなってしまう現象です。施工時にコーキングや接着剤の量が不足していると、可塑剤が溶けて肉やせが起こります。肉やせを放置すると、コーキングが本来の役割を失い、最悪の場合外壁部分からはがれてしまうこともあるので、早めに修理しなければなりません。
外壁コーキング工事の費用相場
外壁コーキングの補修工事には「増し打ち」と「打ち替え」の2種類があります。補修方法と費用相場を見てみましょう。
増し打ちの場合
増し打ちとは、既存のコーキングの上から新しいコーキング材を重ねる方法です。「打ち増し」といわれる場合もあります。
増し打ちにかかる費用相場は、1mあたり500~900円です。たとえば100m分の増し打ちをする場合、費用は5~9万円となりますが、足場代など別途費用が15~20万円ほど発生するので、トータルの工事費用はさらに高くなります。
増し打ちは必要なコーキング材の量が少なく済むので価格が安価ですが、古いコーキングが役割を果たさないため、短期間で再補修が必要になるケースもあります。
打ち替えの場合
打ち替えは、既存のコーキングを撤去して新しいコーキング材を充填する方法です。「打ち直し」といわれる場合もあります。
打ち替えにかかる費用相場は、1mあたり900~1,200円です。100mだと9~12万円となり、足場設置費用に加え、既存のコーキングを撤去する費用もかかります。
増し打ちよりも費用は高くなってしまいますが、新しいコーキングに取り替えることで寿命が延び、長く使える可能性が高いのは打ち替えのメリットです。
外壁コーキングはDIYで直せる?
外壁コーキングの補修、特に増し打ちは「コーキング材を充填するだけだから、DIYでもできるのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、外壁コーキングの補修はDIYよりも、専門業者に依頼するのがおすすめです。
低い場所なら自分でできるかもしれませんが、コーキングの持つ機能を発揮し、見た目も美しく仕上げるにはコツがいります。また、高所部分は足場の設置が必須となりますし、作業に危険が伴う可能性もあるので、プロに頼むのが安心です。
外壁コーキングの補修は、外壁や屋根などの修理業者に依頼します。住宅リフォームを幅広く請け負っている業者だと、住宅のメンテナンスを一括で頼めて便利です。施工実績やクチコミなどもチェックし、信頼できる業者を見つけましょう。
まとめ
外壁コーキングは、緩衝材や防水など、重要な役割を持っています。劣化を放置すると外壁や住宅の基礎部分にトラブルを引き起こす可能性があるので、早めにメンテナンスや補修を行いましょう。
補修方法や費用相場も知り、納得できる工事を実現してください。
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