外壁のひび割れはなぜ起きる?種類別の原因と補修方法とは

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家の外壁にひび割れを見つけて、「このまま放っておいて大丈夫かな?」と心配を抱えていませんか?

小さなひび割れだからといって軽く見てると、雨水が入り込んで建物の内部まで傷めてしまうことがあります。

今回は、外壁のひび割れが起こる原因や補修方法について詳しく解説します。


外壁のひび割れが起きる原因とは?

外壁にひび割れができる理由はいくつかありますが、どれも建物の劣化や環境の影響と関係しています。


経年劣化による影響


外壁材の寿命は種類によって違いますが、だいたい10年から20年くらいで何らかのメンテナンスが必要になってきます。

とくに厄介なのが「紫外線」で、外壁の塗膜や材料そのものを少しずつ分解していきます。

雨水も同じで、長年にわたって外壁に当たり続けることで、材料の結合力を弱めてしまいます。


施工不良が原因のケース


建築当時の工事に問題があると、完成してから間もないのにひび割れが現れることがあります。


  • 下処理がいい加減
  • 異なる材料の接続部分の処理が不適切だった など


また、モルタルやコンクリートの場合、水とセメントの配合比率が適切ではない、乾燥期間が十分だったなどは、後から収縮してひび割れが起きやすくなります。


地盤や構造的な問題


建物の基礎や地盤に問題があると、建物全体が不均等に沈下して、外壁に大きな力がかかります。

地盤などの問題はひび割れが比較的大きく、建物の構造に関わる深刻な問題のサインかもしれません。

地震などの自然災害後にも、建物に歪みが生じてひび割れが発生することがあります。


外壁のひび割れの種類と見分け方

外壁のひび割れは、大きさや形、発生場所によっていくつかの種類に分けられます。


ヘアークラック(髪の毛状のひび割れ)


ヘアークラックは、髪の毛のように細いひび割れのことです。幅が0.3mm以下で、深さもそれほどありません。

主に、塗膜の劣化や軽微な収縮が原因で起きます。見た目は目立ちますが、緊急性はそれほど高くありません。

ただし、放置していると雨水が侵入して徐々に広がる可能性があるので、早めの対処がおすすめです。


構造クラック(構造的なひび割れ)


構造クラックは幅が0.3mm以上で、建物の構造に関わる深刻なひび割れです。

建物の沈下や構造的な問題、大きな地震などが原因で発生します。

このタイプのひび割れは、建物の安全性に関わる可能性があるので、すぐに専門家に診てもらう必要があります。


乾燥収縮クラック


新築から数年以内に現れることが多いひび割れです。

モルタルやコンクリートが乾燥する過程で収縮して起きます。

比較的細かいひび割れが不規則に入るのが特徴で、時間が経つと進行が止まることが多いです。


縁切れクラック


外壁材の継ぎ目や異なる材料の境界線に沿って発生するひび割れです。

材料の膨張・収縮率の違いや、施工時の処理不良が原因になります。

窓枠の周りやベランダとの接続部分、増築部分の境目などによく見られます。雨水が侵入しやすい場所なので、早めの補修が大切です。


【外壁材別】ひび割れの特徴と対策

外壁材の種類によって、ひび割れの起き方や対処法が違います。


モルタル外壁のひび割れ


モルタル外壁は柔軟性があまりないので、建物の動きや温度変化でひび割れが起きやすい材料です。

とくに築10年を過ぎた頃から、細かいひび割れがあちこちに現れ始めます。

モルタルのひび割れは、まず塗装で表面を保護して、大きなひび割れにはパテやシーリング材で補修します。

全体的な劣化が進んでる場合は、上から新しい外壁材を張る方法もあります。


サイディング外壁のひび割れ


サイディングは板状の外壁材で、継ぎ目をシーリング材で埋めて施工します。

サイディング自体にひび割れが入ることもありますが、多いのはシーリング材の劣化です。

シーリング材が硬くなってひび割れたり、サイディングとの接着が弱くなって隙間ができたりします。

サイディングのひび割れは、軽微なものなら補修材で塞げますが、大きなひび割れは板ごと交換が必要になることもあります。


ALC外壁のひび割れ


ALC(軽量気泡コンクリート)は軽くて断熱性が良い材料ですが、水に弱いのが弱点です。

表面の防水塗装が劣化すると、水が染み込んでひび割れや欠けが起きやすくなります。

ALCのひび割れは、まず防水性を回復させることが最優先です。小さなひび割れでも、水が入ると急速に劣化が進むので、早めの対応が必要です。


コンクリート外壁のひび割れ


RC造(鉄筋コンクリート造)の建物では、コンクリートの収縮や鉄筋の錆による膨張でひび割れが発生します。

コンクリートのひび割れは、内部の鉄筋まで水が到達する前に対処することが重要です。

幅の小さなひび割れは樹脂注入で補修し、大きなひび割れは構造的な調査が必要になります。


外壁のひび割れの応急処置と業者に依頼するタイミング

ひび割れを見つけたら、まずは応急処置をして、その後に本格的な補修をしましょう。


応急処置でできること


小さなひび割れなら、ホームセンターで売ってる外壁用のシーリング材やパテで一時的に塞ぐことができます。

まず、ひび割れの中のゴミやほこりをブラシできれいに取り除いてから、シーリング材を充填しましょう。

ただし、これはあくまで一時的な処置なので、後で専門業者にちゃんと診てもらいましょう。


専門業者に依頼するタイミング


幅が0.3mm以上の大きなひび割れや、建物の構造に関わりそうなひび割れは、絶対に自分で処理しようとしないでください。

また、高所での作業は非常に危険なので、2階以上の外壁は専門業者にお任せしましょう。

間違った材料を使ったり、不適切な処置をしたりすると、かえって状況が悪化することもあります。


まとめ


外壁のひび割れは、種類や原因によって対処法が違います。

小さなひび割れでも放置せず、まずは応急処置をしてから専門業者に相談することが大切です。

定期的な点検とメンテナンスで、建物を長持ちさせることができます。


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