「壁紙が剥がれてきた」、「フローリングに傷がついてしまった」などの室内のトラブルでリフォームを検討する際に「加入している火災保険が使えるのでは?」と考える人もいるかもしれません。実際、内装リフォームに火災保険が適用されるケースは存在しますが、どんなリフォームでも保険金が下りるわけではなく、明確な条件が定められています。
今回は、経験豊富な建築施工管理技士の視点から、内装リフォームで火災保険が使える条件と使えないケース、申請時の注意点を解説します。
火災保険が内装リフォームに適用される3つの条件

火災保険は火事以外のさまざまな損害もカバーしてくれる、総合的な住まいの保険です。内装リフォームで保険金を受け取るためには、以下の3つの条件を満たしている必要があります。
①自然災害が原因であること
自然災害が直接的な原因で内装に被害が出た場合は、保険適用の対象となる可能性が非常に高いです。具体的な被害には、以下のようなものがあります。
- 風災:台風の強風で窓ガラスが割れ、そこから吹き込んだ雨水で壁紙や床が水浸しになってしまった
- 水災:大雨で近くの川が氾濫し、床下浸水や床上浸水が起きてフローリングが傷んでしまった
②予期せぬ突発的な事故であること
自然災害以外でも、日常の予期せぬ事故が補償されるプランに加入していれば、内装リフォームに保険が適用されます。
たとえば、「上の階の人がお風呂の水を溢れさせ、自分の家の天井や壁紙にシミができた」、「子供が室内でボールを投げてしまい、ドアのガラスを割ってしまった」、「重い家具を運んでいる最中に落としてしまい、フローリングが大きくえぐれた」といったケースです。
③被害を受けてから「3年以内」に申請していること
「保険法」という法律により、火災保険の請求期限は「被害を受けた日から3年以内」と定められています。そのため、「数年前の台風でできたシミを直そう」と思っても、3年を過ぎてしまうと原則として保険金は受け取れません。
被害に気づいたら、できるだけ早く申請することが大切です。
火災保険が使えないケース

次のような場合は火災保険の対象外となり、全額自己負担で内装リフォームをしなければなりません。
経年劣化による傷みや汚れ
火災保険が適用されない最も多い理由が「経年劣化」です。
「長年住んでいて日焼けで壁紙が黄ばんだ」、「普段歩く場所のフローリングがすり減って傷んできた」、「湿気で結露してカビが生えた」など、時間の経過によって自然に起きた劣化は突発的な事故や災害ではないため、保険で直すことはできません。
故意または重大な過失による破損
「リフォーム代を浮かせるために、わざと壁を壊した(故意)」、「ストーブの真横に燃えやすいものを置きっぱなしにして焦がした(重大な過失)」などの場合も、保険は適用されません。
また、地震が原因の火災や破損は、火災保険ではなく「地震保険」に加入していないと補償されないため注意が必要です。
火災保険の利用で内装リフォームを行う流れと注意点
火災保険を使って内装リフォームを実施する場合、どのような手順を踏むのでしょうか。注意点とともに解説します。
被害箇所の記録と保険会社への連絡
被害に気づいたら、片付けたり掃除したりする前に被害箇所をスマートフォンなどで撮影し、記録を残しておきましょう。
その後、加入している保険会社の窓口に連絡して「いつ・どこで・何が原因で・どのような被害があったのか」を伝えます。すると、保険会社から申請に必要な書類が送られてきます。
リフォーム業者に見積もりを依頼する
申請には、修理にかかる金額を示す「見積書」と、業者が撮影した「被害状況の写真」が必要です。信頼できるリフォーム業者に連絡をして、「火災保険を使いたい」という旨を伝えたうえで現地調査に来てもらいましょう。
保険申請に慣れている業者を選ぶと、保険会社へ提出しやすい形式で見積書を作成してくれるのでスムーズです。
「保険金で無料リフォーム」を謳う悪徳業者に注意
火災保険利用時に最も注意したいのが、悪徳業者の訪問です。悪徳業者は「火災保険を使えば、自己負担ゼロでリフォームできますよ」、「経年劣化でも保険が下りるようにうまく申請します」などと誘導し、法外な手数料を要求してくる可能性があります。
また、「保険金詐欺」に関与してしまうトラブルも急増しています。保険の申請は「契約者本人」が行うのが原則ですので、怪しい業者には絶対に依頼しないでください。
内装リフォームと火災保険に関するよくある質問

最後に、内装リフォームと火災保険に関するよくある質問をまとめました。
Q:保険金が下りたら、見積もりを出した業者に必ず修理を頼まないといけませんか?
A:どの業者に依頼するかは自由です。
保険金は「損害に対する補償」として支払われるものですので、業者は自由に選べます。ただし、見積もりを依頼した業者に「ほかの業者に修理してもらう」という旨は必ず伝えましょう。
Q:免責金額とは何ですか?
A:保険の契約時に設定する「自己負担額」です。
「この金額までの損害は自分で払います」という金額で、たとえば免責金額が5万円、修理費用が20万円だった場合、支払われる保険金は15万円です。保険証券を参照すると、自身の免責金額がわかります。
Q:マンションで水漏れを起こし、下の階に被害を与えた場合はどうなりますか?
A:「個人賠償責任特約」が適用されるケースが多いです。
自身の火災保険に他人の物を壊してしまった時の補償がついていれば、下の階の壁紙や家電の修理代をカバーできます。マンションなど集合住宅に住む人は、付帯しておきたい特約です。
まとめ
内装リフォームに火災保険が使えるかどうかの最大のポイントは、「自然災害や突発的な事故が原因かどうか」です。経年劣化に火災保険は使えませんが、万一のトラブルの際には心強い味方になります。
「もしかしたら火災保険が使えるかも?」と思ったら、まずは加入している保険会社に直接問い合わせることが大切です。正しい知識を身につけ、負担を最小限に抑えたリフォームを実現しましょう。
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