屋根のメンテナンス方法は大きく3種類あります。「葺き替え」をする場合、工事にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
今回は、屋根葺き替え工事にかかる費用や手順、その他の工法についての情報をお届けします。
屋根の葺き替え工事とは
「葺き替え(ふきかえ)」とは、いま使っている屋根材を剥がし、新しい屋根材に張り替える工事です。屋根のメンテナンス方法のなかでは最も費用が高い工事として知られていますが、葺き替えによるメリットは多くあります。
葺き替えのメリット
屋根葺き替え工事のメリットは、以下の通りです。
- 屋根の下地の状態もチェックできる
- 耐久性や耐震性、防水性能などをアップできる
- 耐用年数が延びる
- 外観の印象を変えられる など
既存の屋根材を剥がすので、下地部分の状態もしっかりと確認したうえで適切なメンテナンスができます。下地のメンテナンスによって、耐久性や防水性能が高まり、さらに軽量な屋根材に葺き替えれば、住宅の耐震性もアップします。
屋根葺き替え工事はある程度の費用がかかりますが、屋根材を新しくすることで耐用年数が延び、長い目で見てコスパがよいのもメリットです。また、既存の屋根とは異なる材質や色の屋根材を用いれば、外観のイメージチェンジもできます。
葺き替えのデメリット
屋根葺き替え工事には、以下のようなデメリットがあります。
- 費用が高い
- 工期が長い
- 施工中に雨漏りすることがあるなど
一度屋根材を剥がして下地を補修し、新しい屋根材を張る葺き替え工事は、ほかの2つの工法と比べて工期が長いです。また、古い屋根材の処分費用や、作業のための人件費などが、費用面を圧迫するのも事実です。
さらに、一時的とはいえ屋根材が取り払われるので、施工中に天気が崩れると雨漏りする可能性があります。
屋根葺き替え工事の費用相場
屋根葺き替え工事の費用相場は、屋根材によって以下のようになっています。なお、屋根面積によっても、費用は異なります。
- 瓦交換:100~300万円
- 瓦からスレート:80~210万円
- 瓦からガルバリウム:90~230万円
- スレート屋根交換:70~200万円
葺き替え工事にかかる日数はスレート屋根なら1週間程度、土葺き瓦屋根は少し長い10日ほどですが、天候などによって工期が延びる場合もあります。前述の通り、悪天候時の葺き替えは雨漏りのリスクを高めるので、雨があまり降らない時期を選ぶとよいでしょう。
葺き替え以外の屋根の工事方法と費用相場
屋根材による部分はあるものの、屋根のメンテナンス頻度は10~20年ごとに行うのが一般的です。メンテナンスは、葺き替え以外にも2種類の方法で行えます。それぞれの工事方法の特徴や費用相場を見てみましょう。
塗装
屋根塗装は、表面の塗装をし直すメンテナンス方法です。費用相場は30坪の住宅で、30~90万円ほどといわれています。
塗装は費用を抑えてメンテナンスをしたい場合に最適です。屋根の美観はもちろん、紫外線や雨などから屋根を保護する機能性も取り戻せます。また、葺き替えよりも安価にイメージチェンジができます。
ただし、既存の屋根に塗装を施すため、下地のチェックや既存屋根が抱える根本的な問題は解決できないので、築年数が長い住宅は、塗装だけでは状況を改善できない可能性もあります。
カバー工法
カバー工法は、既存の屋根の上から新しい屋根を重ねるメンテナンス方法で、「重ね葺き」とも呼ばれます。費用相場は30坪の住宅で150万~180万円ほどです。
カバー工法は工期が短く、屋根材を剥がさないので雨漏りの心配もありません。屋根材の廃棄が不要なぶん、費用も葺き替えよりややリーズナブルです。また、屋根を重ねることで、断熱性や防音性の向上も期待できます。
ただし、メンテナンスの際に下地の状態を確認できないので、下地の不具合に気づけない可能性があります。屋根を重ねたぶん、住宅にかかる重量が増え、耐震性が低下してしまうのも、カバー工法で注意したい点です。
費用を抑えて屋根葺き替え工事をするなら…
どの方法で屋根のメンテナンスを行うかは、それぞれの工法の費用相場やメリット・デメリットを把握したうえで決める必要があります。築年数や住宅に生じている不具合によっては、費用をかけても葺き替えを選択するのがおすすめです。
費用を抑えて屋根葺き替え工事を行うポイントは、以下の通りです。
- 相見積もりを取る
- 外壁のメンテナンスと一緒に行う
- 補助金・助成金を活用する など
ホームページやクチコミなどから3社ほどに絞って相見積もりを取ると、費用面で納得のできる業者に出会えます。また、問い合わせた際に業者の対応もわかります。
屋根や外壁のメンテナンスには、足場の設置が欠かせません。メンテナンス時期が近い場合は、屋根と外壁の工事を同時に行うことで、足場台を節約できます。
また、住宅のメンテナンスに使える補助金や助成金を用意している自治体もあります。屋根葺き替え工事に使える補助金・助成金の有無、受給条件などは自治体によって異なりますので、詳しくはお住まいの自治体にお問い合わせください。
まとめ
屋根葺き替え工事にかかる費用は、既存の屋根材や新しく採用する屋根材の種類、屋根面積などで変わりますが、高い場合は200万円を超えます。時間や費用はかかるものの、葺き替えによるメリットは大きいです。
築年数や住宅の状態によって、葺き替えを含むメンテナンス方法のなかから最適なものを選択しましょう。
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