屋根の遮熱塗料が「効果なし」といわれる理由は?効果を高める方法も解説 

屋根の遮熱塗料には複数のメリットが期待できますが、なかには効果をあまり実感できないという方もいます。効果を高める工夫などを知ると、生活のなかで遮熱塗料のよさがよりわかります。


今回は、遮熱塗料が「効果なし」といわれる理由や、使用をおすすめする住宅などを解説します。


屋根に使用する遮熱塗料とは


遮熱塗料は、太陽光を反射させる塗料です。太陽光が発する「近赤外線」を跳ね返すことで、屋根の表面温度を抑え、屋根材に熱がこもるのを防げます。遮熱塗料は屋根だけでなく、外壁にも使用可能です。


遮熱塗料の効果

屋根に遮熱塗料を使用することで期待できる効果は、大きく3つあります。


屋根の表面温度低下


遮熱塗料を使用すると、屋根の表面温度を低下させられます。通常の塗料と比べてみると、夏場は7~8度、そのほかの季節は最大で15度以上も温度抑制ができる場合もあります。屋根の表面温度が下がると、室内の温度上昇も緩やかになります。


ヒートアイランド現象抑制


ヒートアイランド現象とは、建築物の高層化・高密度化により、周辺よりも都市部の気温が高くなる減少をいいます。建物が熱を持つと、放射熱として外部に逃がされて気温が上昇しますが、遮熱塗料を使えば建物に熱がこもりにくくなります。よって、環境保護の観点からも、遮熱塗料は有効です。


電気代の節約


室内の温度上昇も抑えられれば、エアコンの設定温度を上げたり、使用頻度を下げたりできます。夏場のエアコンは、室内温度が1度下がると10%の電気代削減につながるといわれているので、遮熱塗料によって節電効果も期待できるでしょう。


遮熱塗料は「効果がない」といわれるのはなぜ?

メリット豊富な遮熱塗料ですが、なかには「効果がない」という意見もあります。その理由を見てみましょう。


耐用年数を過ぎている


一般的な塗料と同様に、遮熱塗料もグレードによって耐用年数が異なります。耐用年数を過ぎると、遮熱効果が徐々になくなるため、「効果がない」と感じてしまいます。


遮熱塗料単体で使用している


遮熱塗料の輻射熱の反射率は60~80%ほどと、非常に高いわけではありません。そのため、屋根の表面温度抑制が室内温度にまで影響しないこともあり、「効果がない」と思う人もいるようです。遮熱シートなどを併用すると、より高い遮熱効果を実感できるでしょう。


断熱効果を期待している


遮熱塗料の役割は、屋根の表面温度上昇を抑えることです。外から室内への熱の侵入は防げますが、室内の熱を閉じ込める効果はないといえます。そのため、遮熱塗料に断熱効果も期待する人は、「効果がない」と感じてしまいます。


メンテナンスをしていない


耐用年数に応じた再塗装や定期的な洗浄など、屋根のメンテナンスを怠ると、遮熱効果はなくなっていきます。遮熱塗料がその効果を最大限に発揮するためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。


遮熱塗料の効果を高める方法


屋根の遮熱塗料の効果を最大限に高める方法には、以下のようなものがあります。


  • 耐用年数の長い塗料を選ぶ
  • 定期的にメンテナンスをする
  • 遮熱材・断熱材などと組み合わせて使用する
  • 日射反射率やJIS規格の評価が高い遮熱塗料を選ぶ
  • 明るい色の塗料を選ぶ など


耐用年数が短い塗料は価格が安い傾向にありますが、何度も塗り直さなければなりません。耐用年数が長ければ効果を持続しやすく、再塗装の頻度も抑えられます。


塗料のグレードにかかわらず、メンテナンスは定期的に行いましょう。メンテナンスの頻度は、屋根塗装を依頼した業者に予め確認しておくと安心です。


遮熱塗料の選び方などによっても効果を実感しやすくなるので、遮熱塗料を検討する際の参考にしてください。


屋根の遮熱塗料の効果を実感しやすい住宅とは

同じ遮熱塗料を使っても、住宅のタイプや間取りによって効果の感じ方が異なることもあります。最後に、特に効果を実感しやすい住宅を紹介します。


リビングが2階にある


住宅は、高さがあるほど室内温度が上昇する傾向にあります。家族団らんを楽しんだり、長い時間を過ごしたりするリビングが2階にある場合、屋根の遮熱塗料で室温を抑えれば、より快適で充実した時間を過ごせるでしょう。


吹き抜け天井がある


室内に吹き抜け天井があるとその部分から熱が侵入しやすく、上階だけでなく室内全体の温度上昇につながります。屋根に遮熱塗料を使用すれば温度上昇を抑制し、吹き抜け天井による空調の効きづらさも解消できる可能性が高いです。


屋根材が金属


アルミやガルバリウム鋼板、トタンなどの金属製の屋根を使用していると、熱伝導率の高さから室温も上昇しやすくなります。金属製の屋根材を使用している住宅で遮熱塗料を使用すれば、室温の上昇を抑えて、いまより快適に過ごせるでしょう。


3階建て


3階建ての住宅は、平屋や2階建てよりも日当たりがよく、特に3階は室内に熱気がこもりやすくなります。遮熱塗料で屋根から伝わる熱が少なくなれば、上階でも快適に過ごせます。3階建ての場合は、外壁にも遮熱塗料を用いると、よりその効果を実感できます。


まとめ


屋根の遮熱塗料には太陽光を反射させ、屋根の表面温度や室内の温度を抑制する効果があります。正しい理解や使用方法でないと効果を実感しにくいため、遮熱塗料を検討する際はメカニズムやメリット・デメリットを把握することも大切です。


効果を高めるポイントも押さえ、最適な遮熱塗料で施工しましょう。


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