屋根カバー工法の費用|総額を左右する隠れコストとは?【建築施工管理技士監修】

屋根の色あせや棟板金の浮きが気になってきたけれど、葺き替えほど大掛かりな工事は避けたい。そんな方に選ばれているのが「カバー工法」です。


既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材を重ねるため、工期が短く費用も抑えやすいのが特徴です。とはいえ実際の総額は業者やサイズによって開きがあります。


そこで今回は、カバー工法の費用相場と、総額を左右する見落としがちなコストについて解説します。


屋根のカバー工法の費用相場はいくらなのか

まず気になるのは総額の目安ではないでしょうか。工法の仕組みとあわせて確認していきましょう。


総額の目安は80万〜200万円程度


30坪前後の戸建て住宅なら、カバー工法の総額はおおむね80万〜200万円程度が目安です。使用する屋根材によって幅があり、ガルバリウム鋼板は耐久性が高い分、費用もやや上がる傾向にあります。


屋根の形状や勾配、劣化状況でも変わってくるので、あくまで目安として捉えてください。


葺き替えより安く済む理由


カバー工法は既存の屋根を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねる工法です。


解体や廃材処分の手間がかからない分、葺き替えに比べて費用も工期も抑えられます。屋根が二重になることで断熱性や遮音性が高まるのも、うれしいポイントですね。


カバー工法の費用総額を左右する「隠れコスト」の正体

見積もりを比較していると、同じカバー工法でも金額に差が出ることがあります。その理由を見ていきましょう。


足場代は避けられない固定費


屋根工事には必ず足場の設置が必要で、これが総額の1〜2割を占めることも珍しくありません。足場代は建物の形状や敷地条件によって変わるため、見積もりの内訳でしっかり確認しておきたいところです。


下地の劣化状況で追加費用が発生することも


見積もり時点では分からなかった下地の腐食や雨漏りの痕跡が、着工後に見つかることがあります。こうなると下地補修の追加費用が発生し、総額が当初の想定より膨らんでしまうため注意が必要です。


棟板金や雨樋の交換費用


カバー工法本体の費用とは別に、棟板金の交換や雨樋の補修が必要になるケースも少なくありません。


屋根材本体の見積もりに含まれていないことがあるため、契約前にどこまでが工事範囲なのか確認しておきましょう。


屋根のカバー工法費用の適正価格のチェックポイント


屋根のカバー工法を依頼した後、「思っていたより高額だった」という声が後を絶ちません。業者に見積もりを比較する際、どこに注目すればよいのか、チェックポイントをお伝えします。


内訳が明記されているか確認する


「一式」でまとめられた見積もりは少し注意しましょう。


  • 材料費
  • 足場代
  • 廃材処分費
  • 諸経費


などの項目ごとに分かれている見積もりの方が、適正価格かどうか判断しやすくなります。不明瞭な項目があれば、遠慮なく質問してみてください。


将来的なメンテナンス費用も視野に入れる


カバー工法は屋根が二重構造になるので、将来メンテナンスが必要になった際の対応方法も事前に確認しておくと安心です。


使用する屋根材によって耐用年数が異なり、次のメンテナンス時期の目安も変わってきます。


補助金は使えるのか


初期費用を抑えたい、という方も多いでしょう。補助金の活用ができる可能性もあるので、施工前に確認しておきましょう。


経年劣化を理由とした屋根カバー工法単体は、原則として国の補助金の対象外となるケースが多いのが実情です。ただし断熱改修や耐震性向上を伴う工事とあわせて実施する場合、対象となる可能性も出てきます。


国土交通省では住宅リフォームに関する各種支援制度の一覧を公開しているので、最新情報は事前に確認しておくとよいでしょう。


参考:国土交通省「住宅リフォームの支援制度

FAQ|屋根リフォーム前によくある質問

屋根のカバー工法を検討する方からよく寄せられる質問にお答えします。契約前の確認にお役立てください。


Q.カバー工法はどんな屋根にも施工できますか?


A.下地が著しく腐食している場合や、重量のある瓦屋根の場合は施工できないことがあります。まずは専門業者に現地調査を依頼し、自宅の屋根に向いているか判断してもらいましょう。


Q.工期はどれくらいかかりますか?


A.30坪前後の住宅なら、3日〜1週間程度が目安。葺き替えに比べて解体作業がない分、工期を短縮しやすいのがカバー工法の強みです。


Q.工事中に雨が降った場合、延期になりますか?


A.カバー工法は屋根の一部を剥がした状態で作業する時間帯があるため、雨天時は工事を中断することがあります。工期には天候による調整の余地を見込んでおくと安心です。


まとめ


屋根カバー工法は葺き替えより費用を抑えられる工法ですが、足場代や下地補修、棟板金交換といった隠れコストで総額が変わることもあります。見積もりの内訳をしっかり確認したうえで、納得できる形で判断しましょう。


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