冬場のヒートショックを防ぐために、秋から冬にかけてお風呂のリフォームを検討する方は多くいます。しかし、建築のプロの視点から見ると、夏場のお風呂リフォームには冬にはないメリットがたくさんあります。
今回は、経験豊富な建築施工管理技士の視点から、夏にお風呂リフォームをおすすめする理由と、夏のバスタイムを快適にする最新設備の選び方、工事中の注意点などを解説します。
夏のお風呂リフォームはなぜおすすめ?

夏場にリフォーム工事を行う魅力は、生活への負担の少なさと、工事の進みやすさです。
お風呂に入れない期間を乗り切りやすい
お風呂をフルリフォームする場合、解体から完成まで3日〜1週間程度はお風呂が使えなくなります。冬場は寒さのなかを近所の銭湯などに通い、湯冷めに注意しながら帰宅しなければなりません。
一方、夏場は湯冷めの心配がありません。日中にスポーツジムのシャワーを利用することも可能で、工事中の不便な期間をストレスなく乗り切れます。
リフォームのスケジュールが組みやすい
秋から年末にかけては、「年内に家をきれいにしたい」という依頼が増えるリフォーム業界の繁忙期です。人気の職人や優良な業者ほどスケジュールが埋まりやすく、希望の時期に工事ができないこともあります。
それに比べ、夏場は比較的スケジュールに余裕がある時期です。そのため希望する日程で工事を進めやすく、丁寧な施工をしてもらえるというメリットがあります。また、夏場はコーキングの乾きも早く、スムーズに工事が進行しやすいのもポイントです。
夏のバスタイムを快適にする最新機能

夏にお風呂を新しくするなら、ぜひ取り入れたい最新の設備があります。以下のものを導入すると、夏の不快感解消にもつながります。
カビの発生を防ぐ、換気・乾燥システム
湿度が高く、シャワーを浴びる回数も増える夏場は、お風呂のカビが最も繁殖しやすい季節です。最新のシステムバスには強力な換気システムや浴室乾燥機が備わっており、入浴後の湿気を素早く外へ逃がしてくれます。
さらに、ボタン1つで浴室内に除菌水をミスト状に散布し、見えないカビの原因菌を退治してくれる機能などもあります。お風呂をきれいに保ちながら、掃除も楽になるのでおすすめです。
汗や皮脂汚れを落としやすい、お手入れ簡単素材
夏場は特に、皮脂汚れがお風呂の床や浴槽にこびりつきやすくなります。最新の浴槽や床材は、表面に特殊なコーティングが施されており、皮脂汚れを強力に弾くように作られています。
シャワーで流すだけで表面の汚れが落ちるため、ゴシゴシと力を入れてこする労力が不要になります。
爽快感を味わえる、高機能シャワーヘッド
夏場は湯船に浸からず、シャワーだけで済ませるという方も少なくないので、シャワーの質にこだわるのもよいでしょう。最近は、空気を含ませて大粒の水滴を当てることで節水しながら心地よさを味わえるシャワーヘッドや、微細な泡で毛穴の奥の皮脂汚れまでスッキリと洗い流してくれるシャワーヘッドなどが人気です。
夏の浴室リフォームで失敗しないために
メリットの多い夏場のリフォームですが、計画を進めるにあたって気をつけたいポイントもあります。
「仮住まい」や「銭湯通い」のシミュレーション
湯冷めの心配はありませんが、猛暑日や突然のゲリラ豪雨のなかを歩いて銭湯へ行くのは大変です。自宅の近くに銭湯があるか、車での送迎が必要かなど、リフォーム期間中の具体的な入浴スケジュールは事前にシミュレーションしておきましょう。
夏場でも「断熱性能」は妥協しない
「暑い時期だから、保温や断熱の機能は気にしなくていい」と油断するのは避けましょう。予算削減のために窓の断熱改修を省いたり、保温性の低い浴槽を選んだりすると、数ヶ月後に「冬にお風呂が寒い」と後悔することになります。
1年中快適に過ごすために、浴槽や床、壁の断熱性能にもこだわることが大切です。
夏のお風呂リフォームに関するよくある質問

最後に、夏のお風呂リフォームに関するよくある質問をまとめました。
Q:夏の工事は接着剤やコーキングの乾きに影響がありますか?
A:悪影響はありません。
冬場の寒さのなかではコーキングが硬くなったり乾きが遅くなったりすることがありますが、夏場は乾燥が早く、接着剤もスムーズに固まります。「夏のリフォームだから品質が落ちる」ということはないので安心です。
Q:お風呂のリフォーム中も洗濯機は使えますか?
A:普段通り使えるケースがほとんどです。
ただし、洗面所の床や壁紙の張り替えを行う日は、洗濯機を移動させる必要があるので使用できなくなります。使えない日がいつになるかは、事前に業者が教えてくれるので、コインランドリーを活用するなど準備をしておきましょう。
Q:お風呂の窓を開けて換気したいのですが、防犯面が心配です。
A:可動式のルーバーを取り付けるのがおすすめです。
窓を開けて風を通したいものの防犯は気になる場合は、目隠しを取りつけましょう。外からの視線を遮りながら、羽の角度を調整して浴室内に風を取り込むので、防犯と換気を両立できます。
まとめ
お風呂リフォームは冬の寒さ対策のイメージが強いですが、夏場のカビ対策や掃除のしやすさを向上させるものでもあります。
夏場のリフォームはスケジュールが組みやすく、職人も集中して丁寧に仕事をしてくれます。住む人が快適かつ安全に入浴できる空間を作り上げるには、カタログを見るだけでなく、メーカーのショールームで実物を見て体感することも大切です。夏のリフォームで、毎日のバスタイムが楽しみになる理想のお風呂を実現しましょう。
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