電気代・ガス代を賢く抑える!光熱費を削減するリフォームの秘訣を解説【建築施工管理技士監修】

エネルギー価格の高騰により、光熱費の負担は年々重くなっています。こまめに電気を消したり、エアコンの設定温度を気にしたりしても、家そのものの性能が低いままでは節約効果には限界があります。


住まいの光熱費を根本的に減らすためには、家を魔法瓶のようにするリフォームが最もおすすめです。


今回は、経験豊富な建築施工管理技士の視点から、どの部分をリフォームすれば最も効率よく光熱費削減ができるのか、具体的な手法と優先順位を紹介します。


光熱費削減の鍵は窓!

住まいのなかで最も熱が逃げやすく、外の熱が入り込みやすい場所は、「窓」などの開口部です。冬場の暖房の熱は約6割が窓から逃げ、夏場の冷房中の熱は約7割が窓から入り込むといわれています。


そのため、光熱費削減のためには窓の対策をすることが最大のポイントになります。


「内窓(二重サッシ)」の設置


最もコストパフォーマンスが高いのが、既存の窓の内側に新しく窓を設置する「内窓」設置リフォームです。既存の窓とのあいだに空気の層ができることで、断熱性能が飛躍的にアップします。


1窓あたり1時間程度と短時間で工事が完了し、結露防止や防音効果も期待できます。「冬場の朝、リビングが冷え切っている」などの悩みがある場合に、まず検討したいリフォームです。


窓そのものを交換する「カバー工法」


「内窓をつけると、窓を2回開け閉めしなければならず面倒だ」という場合は、古い窓枠の上から新しい高断熱サッシを被せる「カバー工法」がおすすめです。


最近のアルミ樹脂複合サッシやオール樹脂サッシは、ガラス部分だけでなく枠の部分からの熱の出入りも、強力にブロックしてくれます。新品のような見た目で開閉もスムーズになるので、高い満足度を得られます。


水回りにおすすめの、省エネ設備リフォーム

家庭で消費されるエネルギーのうち、約3割を占めるのが「給湯」です。給湯の効率化は、毎月の光熱費削減に大きく貢献します。


高効率給湯器への交換


10年以上使い続けている給湯器は、早めの交換を検討しましょう。ガスなら「エコジョーズ」、電気なら「エコキュート」など、高効率なタイプへの交換がおすすめです。


特に、エコキュートは大気の熱を利用してお湯を沸かすので、従来の電気温水器に比べて電気代を大幅に抑えられます。初期費用はやや高めですが、毎月の光熱費の差額で数年のうちに元が取れるケースも多いです。


「魔法びん浴槽」と節水シャワー


せっかく安くお湯を沸かしても、すぐに冷めてしまっては意味がありません。お風呂のリフォームの際は、断熱材で浴槽を囲った「魔法びん浴槽」を選ぶのがよいでしょう。数時間経っても温度低下を数度以内に抑えられ、追い焚きの回数が減り、光熱費削減につながります。


また、手元のボタンでこまめに止水できる「節水シャワーヘッド」の導入もおすすめです。シャワーヘッドを替えるだけでも、水道代とお湯を沸かすエネルギーを同時に削減できます。


太陽光発電と蓄電池の導入


光熱費を減らすだけでなく、自分たちで「作る」という考え方も、これからの時代には欠かせません。そこで注目したいのが、太陽光発電と蓄電池です。


太陽光発電による「自家消費」のメリット


以前は作った電気を売る(売電)のが主流でしたが、現在は売電価格が下がっているため、作った電気を自分たちで使う「自家消費」のほうがお得です。 昼間の電気を太陽光でまかない、電力会社から買う高い電気を減らすことができます。


特に、ペットを飼っていて1日中エアコンをつけている家庭や、在宅ワークをしている人などは、大きなメリットを実感できるでしょう。


蓄電池とのセットで夜間も節約を


太陽光発電だけでは、日が落ちてからの夜間の電気代までは抑えられません。そこで、昨今注目されているのが、蓄電池です。


昼間に余った電気を貯めておいて夜間に使うことで、1日を通して光熱費を削減できるようになります。蓄電池は災害時の非常用電源としても活用できるので、いざというときに備えた安心感も高まります。


リフォームと光熱費削減に関するよくある質問

最後に、リフォームと光熱費削減に関するよくある質問をまとめました。


Q:リフォーム費用を回収するのに何年くらいかかりますか?


A:工事箇所と内容によります。


たとえば、「内窓」なら10年以内、最新の「エコキュート」への交換は、電気代の削減分で7〜10年ほどで初期費用の差額を回収できる計算になるのが一般的です。ただし、単なる費用の回収だけでなく、リフォームによって得られる「快適性」の価値も大きいです。


Q:省エネリフォームで使える補助金はありますか?


A:国や自治体のさまざまな補助金があります。


2026年現在、国を挙げて脱炭素を推進しており、「先進的窓リノベ事業」や「子育てエコホーム支援事業」などの補助金制度が継続されています。断熱改修や高効率給湯器の設置は、数十万円単位の補助が出ることもあるので、制度を賢く利用すれば自己負担を大幅に減らせます。


Q:賃貸マンションでもできる光熱費削減リフォームはありますか?


A:賃貸マンションは、大きな工事が難しいのが現実です。


ただし、内窓の設置は原状回復が可能な場合が多く、オーナーの許可が得られれば行えます。また、シャワーヘッドの交換などは自身で手軽にできて退去時に元に戻せるため、実行してもよいでしょう。


まとめ


光熱費削減リフォームは、一度行えばその先何十年にもわたっての節約を実現できるものです。日々のこまめな節電も大切ですが、家の「基本性能」を見直すことが、最もストレスなく、大きな効果を生む方法だといえます。


まずは、「家のなかでどこから熱が逃げているのか」、「使える補助金があるか」などを専門家に診断してもらうと、リフォームの優先順位がつけやすくなります。家計にも環境にもやさしく、住む人が快適に過ごせる住まいづくりを目指しましょう。


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