洗面台で歯を磨いていたら、突然排水溝から汚い水がボコボコと上がってきた…。
こんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
排水溝が逆流すると悪臭や床の汚れなどが気になり、どこから手を付けたらいいのかわからない人も多いでしょう。
そこで今回は、排水溝の逆流が起きたときの絶対にやってはいけないことと、正しい対処法について詳しく解説します。
なぜ排水溝の逆流が起こるの?

逆流の原因を知っておくことで、今後の予防にも役立ちます。
主な原因を見ていきましょう。
- 配管内でのつまり(食材のかすや油汚れ、髪の毛、石鹸のかすなど)
- 豪雨による下水管からの逆流(短時間に大量の雨が降ると下水処理が追いつかなくなり逆流)
- 排水管自体の劣化や設計上の問題(配管の勾配が適切でなかったり、管内にサビや汚れが蓄積していたりなど)
自然災害により排水溝から逆流している場合は、個人では対処できないので自治体や専門業者の対応を待つしかありません。
また、構造的な問題の場合は、根本的な修理や改修が必要になるケースが多いです。
排水溝の逆流でやってはいけないこと
排水溝から水が逆流した状況を見て、間違った対処をするとより深刻な問題に発展することがあります。
素手で排水溝を触る・掃除する
逆流した水は見た目以上に汚れているため、素手で触れるのは避けましょう。
下水の成分や雑菌がたっぷり含まれているため、感染症の心配があります。
必ずゴム手袋をつけて、できればマスクも準備してから取り掛かりましょう。
パイプクリーナーを大量投入する
「強力な洗剤でつまりを溶かそう」と考える人が多いのですが、逆効果になることがあるので気をつけましょう。
薬剤が効かなかった場合、排水管の中で固まってしまい、つまりがさらにひどくなります。
また、焦って複数の洗剤を混ぜて使うと有毒ガスが発生する危険もあります。
針金やハンガーで排水管をつつく
排水管の奥に何か詰まっているのが見えると、ハンガーを伸ばして取る人が多いのですが、配管を傷つける可能性があるので気をつけてください。
とくに築年数の古い家では、配管が劣化していることも珍しくありません。
熱湯をどんどん流す
「熱いお湯で油汚れを溶かそう」と熱湯を流す人がいますが、これもNG行為のひとつです。
PVC製の排水管は熱に弱く、60度以上のお湯で変形することがあります。
お湯を使う場合は、手で触れる程度の温度(40~50度)に留めておくのが無難です。
排水溝から逆流が起きたときの正しい対応

排水溝が逆流したときは、慌てず騒がずに順を追って対応していきましょう。
まずは水を使うのをやめる
逆流を発見したら、何よりも先にその箇所での水の使用を完全にストップしてください。
蛇口を閉めるのはもちろん、洗濯機や食洗機も使わないようにしましょう。
「少しくらい大丈夫」と思って水を使い続けると、逆流がどんどんひどくなります。
溢れた水を片付ける
床に溢れた水は、できるだけ早く拭き取ってください。
ただし、直接触れるのは避けて、必ずゴム手袋を着用してから作業しましょう。
使った雑巾やタオルは、後で処分するか徹底的に洗浄・消毒する必要があります。
空気の入れ替えをする
逆流による悪臭は、単に不快なだけではありません。
下水系の臭いには有害な成分が含まれていることもあるため、しっかりと換気することが重要です。
窓を開けて換気扇を回し、新鮮な空気と入れ替えましょう。
状況を記録に残しておく
後で業者に相談するとき、写真があると説明がスムーズです。
逆流している様子や床の状況、排水溝の状態などを複数の角度から撮影しておきましょう。
スマートフォンのメモ機能を使って、発生した時間や状況も記録しておくと良いでしょう。
排水溝から逆流!自分でできる応急処置
プロに依頼するまでの間に試せる方法をいくつか紹介します。
ただし、あくまで応急処置のため、根本的な解決には専門家の力が必要なケースが多いです。
ラバーカップでつまりを解消する
トイレ用のラバーカップ(すっぽん)は、排水溝のつまりにも効果的です。
排水口にぴったり密着させて、ゆっくりと押し込んでから一気に引き上げる動作を、何回か繰り返してみてください。
作業前に周りを新聞紙やビニールシートで保護しておくことをおすすめします。
重曹とお酢の組み合わせを試す
化学薬品に頼らない方法として、重曹とお酢を使った清掃があります。
重曹を排水口に振りかけてからお酢を注ぎ、15分ほど放置してからぬるま湯を流すという手順です。
この方法なら環境にも優しく、配管を傷める心配もありません。
排水溝からの逆流をプロに相談するタイミング

排水溝から逆流して困ったときは、次のタイミングで専門業者に相談しましょう。
同じ問題が何度も繰り返される
応急処置で一時的に解決しても、数日後にまた同じ逆流が起きるようなら、根本的な原因が残っている証拠です。
配管の奥深くでつまりが発生していたり、構造的な問題があったりする可能性が高いでしょう。
このような場合は、高圧洗浄機などの専用機材を使った本格的な清掃が必要です。
悪臭がなかなか消えない
逆流自体は止まったのに嫌な臭いが続く場合、配管内部にまだ汚れが残っているか、どこかで漏水が発生している可能性があります。
臭いの問題は住民の健康面だけではなく、近所迷惑になることもあります。
早めに専門業者に点検してもらいましょう。
家の複数箇所で同時に問題発生
キッチンやお風呂、洗面台など、複数の場所で同時に逆流や水の流れの悪さが見られる場合は、建物全体の排水システムに問題がある可能性があります。
このような状況は個別の対処では解決が難しく、排水設備全体の点検と修理が必要になります。
建物の構造に関わる大掛かりな工事になることもあるため、必ずプロに相談してください。
まとめ
排水溝の逆流は誰にでも起こりうるトラブルですが、正しい知識があれば慌てずに対処できます。
応急処置で解決しなかったり、繰り返し発生したりする場合は、遠慮なく専門業者に相談しましょう。
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